Microsoft 365
SharePointによるグループ内ポータルサイト構築と運用支援
構想段階から運用定着まで、SharePointでグループ全体を結ぶ情報共有基盤を構築
大規模な組織、特にグループ会社を含む複数部門が関わる場合、「全社で共通の情報基盤」を作ることは、組織の一体感と業務効率を大きく左右します。ただし、複雑な組織構造の中で、全員にとって「使いやすく」「見つけやすく」「継続運用できる」ポータルを実現することは、決して簡単ではありません。
今回ご紹介するのは、総合電機メーカー様におけるグループ内ポータルサイト構築プロジェクトです。GBSは、上位工程で策定された情報設計をSharePoint上でいかに実現するかを技術面から検証し、構想段階から公開後の運用定着まで一貫してサポート。既存環境を活かしながら、グループ全体を結ぶ情報共有基盤を実現した事例です。

プロジェクト概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象業界 | 総合電機メーカー(匿名) |
| プロジェクト内容 | グループ会社を含む全社員向けSharePointポータルサイト構築 |
| 構築形態 | SharePointコミュニケーションサイト |
| 利用対象 | グループ会社を含む全社員(複数組織) |
| 構築期間 | 2025年3月~2025年5月 |
| 運用支援期間 | 2025年6月~2026年3月(以降も継続) |
| GBSの支援内容 | 実現性確認・技術検証、SharePoint設計・構築、トップページデザイン、Viva Engage導入支援、運用マニュアル作成、公開後の継続運用サポート |
導入前の課題
お客様では、グループ会社を含む全社員が日常的に利用する統一的な情報共有基盤として、SharePointを活用したポータルサイトの構築を計画していました。
ただし、複数部門・複数企業を対象とした大規模な情報共有基盤の構築は、単に「情報を置く場所を作る」では済みません。どの情報をどこに配置するか、ユーザーはどのような導線で情報にアクセスするか、運用体制はどのように構成すべきか——こうした多元的な検討が必要になります。
さらに、上位工程で策定された情報設計の「理想的な構成」を、SharePointの標準機能や環境制約の中で、いかに実現するかが重要な課題となっていました。情報設計を「そのまま」実装するのではなく、技術的な制約を踏まえながら、運用しやすく、かつ拡張性を持つ形に最適化することが求められていたのです。
GBSのアプローチ
1. 構想段階:実現性確認と技術検証
GBSが最初に実施したのは、上位工程で策定された情報設計を、SharePointの環境でいかに具体化できるかの技術検証です。
単なる「できる/できない」の判定ではなく、以下の観点から多角的に検証を進めました。
- 利用者の視点から見た「情報へのアクセスしやすさ」
- 運用担当者の視点から見た「更新のしやすさ」
- 組織の視点から見た「将来のコンテンツ拡張への対応可能性」
- 技術的な「システム負荷やセキュリティ」
この検証プロセスにより、SharePointの標準機能の中で最適なサイト構成を整理し、構築方針を明確にしました。
2. 設計・構築段階:情報設計とSharePoint実装の最適化
実現性確認を踏まえ、既存のSharePoint環境を活用したサイト設計と構築に進みました。GBSは単に「情報設計の指示通りに作る」のではなく、以下を重視して実装しました。
- 情報の種類に応じた最適な格納方法:ニュース、お知らせ、社内規程、業務資料、リンク集などの情報特性に応じて、SharePointリスト、ドキュメントライブラリ、各種Webパーツを使い分け
- 運用スケーラビリティ:複数部門・複数会社の更新担当者が無理なく運用を続けられる仕組み
- ユーザビリティの最適化:グループ会社の従業員を含む多様なユーザーが直感的に情報を探せる導線設計
特に、グループ全体という大規模な組織の中で、「誰もが同じように使いこなせる」基盤を作ることに注力しました。
3. ユーザーインターフェース:トップページの戦略的な設計
ポータルサイトのトップページは、全社員にとって「第一印象」であり「情報への入口」です。GBSは、以下の観点からトップページを設計しました。
- 情報の重要度・更新頻度を考慮した優先度付け
- 全社向けの重要なお知らせから、部門別の業務情報まで、階層的に整理
- 利用者が「いま自分が必要な情報」へ最短経路でアクセスできる導線
- 検索機能の活用による、多層的な情報へのアクセス方法の提供
単に「見た目が良い」ではなく、「組織全体の情報が整理され、誰もがアクセスしやすい」ポータルサイトを実現しました。
4. コミュニケーション基盤の拡張:Viva Engage導入
SharePointのような「情報掲載」のプラットフォームに加え、グループ内の「コミュニケーション」を促進するため、Viva Engageの導入も支援しました。
SharePointとViva Engageの組み合わせにより、一方向の情報発信だけでなく、双方向のコミュニケーション、部門間の知見共有、社員同士のつながりを促進する基盤を整備しました。
これにより、ポータルサイトが単なる「情報を配信する場」ではなく、「グループ全体を結ぶコミュニケーション基盤」へと進化しました。
5. 運用定着化支援:マニュアル作成と継続サポート
ポータルサイトを「作って終わり」にするのではなく、運用の継続性を最優先に考えて支援しました。
具体的には、運用担当者向けの詳細なマニュアル作成、定期的な更新作業の支援、運用で発生する課題への対応を実施。公開から数ヶ月間の継続的なサポートにより、運用体制の定着化を実現しました。
プロジェクトの特徴と工夫
構想段階から公開後まで、一貫したガバナンスと支援
本プロジェクトの最大の特徴は、GBSが「技術実装だけ」を担当するのではなく、構想段階の実現性確認から公開後の運用定着化まで、全段階に責任を持って関与したことです。
これにより、情報設計と技術実装のズレを事前に検出し、実現可能で継続運用しやすい形へ調整することができました。
情報設計と技術制約のバランス——「理想」を「実現可能な形」に最適化
大規模プロジェクトでは、情報設計を担当する部門と実装を担当する部門が分かれることが多くあります。本プロジェクトでは、GBSがこの「接点」を重視し、理想的な情報設計をSharePointの環境で最大限に実現する工夫を随所に施しました。
「できない理由」を述べるのではなく、「どうしたら実現できるか」を技術面から提案することで、お客様の要望に応える高品質なポータルサイトが実現しました。
グループ全体に向けた「使いやすさ」の追求
複数の企業・複数の部門・多様な職種の従業員を対象としたポータルサイトでは、「万人にとって分かりやすい」設計が不可欠です。GBSは、ユーザー層の多様性を意識し、以下を追求しました。
- シンプルで直感的なトップページレイアウト
- 複数の情報検索・アクセス方法の提供
- グループ企業別の情報整理と一元化のバランス
- 運用が複雑になり過ぎない管理体制の設計
運用継続性を前提とした実装と支援体制
SharePointポータルサイトは、「作ったら終わり」ではなく、継続的な更新と改善が不可欠です。GBSは、このプロジェクトから学習しました:
- 複雑な運用フローは、継続率の低下につながる
- 公開直後の数ヶ月が、運用定着化の最重要期間である
- 運用担当者の「困った」に迅速に対応することが、信頼構築の鍵である
これらの実体験に基づき、公開後の継続的なサポート体制を重視した支援を実施しました。
構築によって期待される効果
本プロジェクトは上位工程の担当事業者が効果測定を進めているため、GBSが定量的な成果を把握していません。ただし、構築した情報共有基盤には、以下のような効果が期待されます。
- グループ全体に向けた情報発信の一元化と効率化
- 社内規程、業務資料、ナレッジへのアクセス性向上による業務効率化
- SharePoint検索を活用した、多層的な情報検索の実現
- 統一的なポータルサイトの導入による、グループ一体感の醸成
- Viva Engageを活用した、グループ企業間のコミュニケーション活性化
- 運用ルールの明確化による、継続的で安定した情報共有基盤の運用
このようなお悩みをお持ちの企業様へ
- グループ会社を含む全社員向けのポータルサイト構築を計画している
- 情報設計は完成しているが、SharePoint上での実装方法が不明確
- 複雑な組織構造の中で、「全員が使いやすい」ポータルを作りたい
- 既存のSharePoint環境を有効活用したい
- 構想段階から公開後まで、一貫して技術支援を受けたい
- ポータルサイト公開後の運用定着化までサポートしてくれるパートナーを探している
- SharePointだけでなく、Viva Engageなどの連携ツール活用も検討したい
GBSからのメッセージ
グループ全体の情報共有基盤を構築する際、最も重要なのは「技術的な完成度」だけではなく、「実装した後、継続的に運用できるか」という実行可能性です。
理想的な情報設計が提示されても、それをSharePointで完全に再現することは難しいケースが多々あります。重要なのは、「制約の中で最適な形を見つけ出し、それをお客様と合意する」プロセスです。
GBSは、構想段階から実装、運用定着化まで、全段階に関与し、技術的な視点と現場運用の視点を両立させたポータルサイト構築をサポートします。
「構想はあるが、実現方法が不明確」「既存のSharePoint投資を活かしたい」「公開後の運用が不安」——こうしたご相談に、GBSの経験と知見を活かしてお応えします。
SharePointグループポータルサイト構築をご検討中の方へ
構想段階での実現性確認から、サイト設計・構築、公開後の運用定着化まで、全段階をトータルにサポートします。
「複数部門・複数企業の情報を一元化したい」「既存のSharePoint環境を活かしたい」「情報設計はあるが技術面での実現方法が不明確」といったご要望も、お客様の環境に合わせた最適なアプローチを提案します。
関連サービス
GBSでは、SharePointによるイントラネット・社内ポータル構築から、組織全体の情報共有基盤整備、運用ルール設計、継続的な改善支援まで、企業の情報基盤進化をトータルでサポートしています。
