Webサイト運用
大規模Webサイト運用で起こりやすい4つの課題
企業のWebサイトは、情報量や運用対象の増加に伴って、年々複雑化しています。
実際、近年の企業向けCMS調査では、複数のCMSを併用している企業も珍しくなく、
2〜3のCMSを利用している企業が47%、4つ以上を利用している企業も33%にのぼります。[1]
また、企業サイト運用そのものへの投資も増えており、中堅〜大企業を対象とした調査では、
81%の企業が2024年にWebサイト管理への予算を増やしたと回答しています。[2]
こうした状況は、企業Webサイトの管理が単純な更新作業ではなく、継続的な投資と運用設計を要する領域になっていることを示しています。
1つの企業グループで管理するサイト数や運用対象が増えると、立ち上げ当初は問題なく回っていた運用も、
次第に煩雑になり、手作業では対応しきれなくなることがあります。
大規模・複雑なWebサイトでは、情報量、コンテンツの種類、更新頻度、正確性の維持そのものが運用負荷を高める要因になります。[3][4]
本記事では、大規模Webサイト運用で起こりやすい代表的な4つの課題を整理し、なぜ制作やCMS導入だけでは解決しにくいのかを解説します。

なぜ大規模Webサイト運用は難しくなるのか
大規模Webサイトでは、単にページ数が多いだけではなく、関係部門、更新担当者、対象地域、ブランド、製品カテゴリなど、多くの要素が絡みます。
そのため、サイトの構築段階よりも、むしろ運用段階に入ってから課題が表面化することが少なくありません。
特に、部門ごとに目的が異なる場合や、複数の国・地域で展開している場合は、
全体を統制しながらも現場で使いやすい仕組みを両立させる必要があります。
課題1:多事業部で共同歩調を取るのが難しい
事業が異なれば、ターゲットユーザーも、訴求すべき内容も、適切なコミュニケーション方法も異なります。
そのため、企業Webサイト黎明期には、同じ企業グループでありながら、まるで別会社のように見えるWebサイトが乱立するケースも少なくありませんでした。
大規模Webサイト運用では、ブランドイメージを統一しつつ、各事業の特性に合わせた情報発信を行う必要があります。
このバランスを取ることが、多事業部運用の難しさです。
課題2:担当者異動を前提にした運用体制が必要になる
大規模Webサイトを運用する企業では、人事異動や組織変更が起こることを前提にしなければなりません。
ある日突然Web担当になり、十分な引き継ぎがないまま運用を担うケースも現実にはあります。
このとき、運用ルール、更新フロー、承認ルール、ガイドラインが整っていなければ、品質やスピードが大きくぶれます。
担当者が変わっても回る仕組みになっているかどうかは、大規模Webサイト運用における重要なポイントです。
また、制作会社に依頼する場合でも、事業背景を理解せずに制作だけを切り出してしまうと、毎回背景説明が必要になり、現場の負担が大きくなります。
課題3:グローバルサイト運用では地域ごとの事情も考慮が必要
グローバルサイトでは、多事業部運用の難しさに加えて、国・地域ごとの事情も考慮する必要があります。
ターゲットユーザーの特性、市場環境、各地域のWeb活用度、現地体制の有無など、考えるべき要素は一気に増えます。
そのため、本社方針だけで統制しようとすると現場で回らず、逆に各地域に任せすぎるとブランドや品質がばらつく、という問題が起こりやすくなります。
グローバルサイト運用では、統制と柔軟性の両立が大きな課題です。
課題4:CMS導入だけでは解決しないことがある
CMSは、大規模Webサイト全体を管理するための有効な仕組みです。
一方で、CMSを導入しただけで運用課題が解決するわけではありません。
多事業部やグローバル展開を伴う大規模サイトでは、Webサイトのフロントエンドに多様性が求められます。
その結果、テンプレート運用を前提としたはずのCMSでカスタムページが増え、かえって運用が複雑になることもあります。
つまり、CMSはあくまで仕組みの一部であり、情報設計、運用設計、ガイドライン整備とセットで考える必要があります。
4つの課題に共通する本質
ここまで見てきた4つの課題に共通しているのは、Webサイトを単なる制作物としてではなく、運用され続ける基盤として捉える必要があるという点です。
大規模Webサイトでは、ページを作ることよりも、誰が、どのルールで、どの体制で、継続的に運用するかが成果を左右します。
制作、CMS、運用、ガバナンスを切り離して考えるのではなく、ひとつの仕組みとして整えることが重要です。
GBSが支援できること
GBSでは、大規模サイトやグローバルサイトの再構築、CMS導入、運用ガバナンス整備を通じて、
事業に貢献するWeb基盤づくりを支援しています。
単にサイトを構築するだけでなく、情報設計、運用ルール、承認フロー、更新体制、教育・定着化支援まで含めて、継続的に活用できる仕組みとして整備します。
大規模Webサイトの再構築やCMS基盤整備をご検討の方は、
大規模Webサイト・CMS基盤整備
もあわせてご覧ください。
関連ページ
参考文献
- Storyblok, “The State of CMS 2024.” https://www.storyblok.com/mp/state-of-cms-2024
- Pantheon & Sapio Research, “The State of Enterprise Websites in Europe,” 2024. https://pantheon.io/resources/report/the-state-of-enterprise-websites-europe
- Northwoods, “A Guide to Building and Managing Complex Websites,” 2024. https://www.nwsdigital.com/Northwoods-2023/Lead-Magnets/Complex-Websites-Report-April-2024.pdf
- Gilbane, “The Multi-Website Challenge in Enterprise Content Management.” https://gilbane.com/the-multi-website-challenge-in-enterprise-content-management/
ノースパーク株式会社様 | 札幌の月極駐車場検索サイト リニューアル事例
ノースパーク株式会社様(当時は北海道パーキング株式会社様)が運営する札幌の月極駐車場検索サイトを、より探しやすく、運用しやすい形へリニューアルした事例です。
駐車場を探すユーザーの利便性向上に加え、駐車場オーナー様の集客サポートにもつながるサイトへ改善しました。

プロジェクト概要
既存の情報資産を活かしながら、札幌で月極駐車場を探すユーザーにとって使いやすい検索サイトへ再構成しました。
単なるWebサイト刷新ではなく、オーナー集客の支援にもつながる役割を持たせた点が、このプロジェクトの特徴です。
導入前の状況
もともと保有していた札幌の月極駐車場情報を掲載するサイトがありましたが、より使い勝手のよいサイトへ見直す必要がありました。
- 札幌で月極駐車場を探しているユーザーにとって、必要な情報へたどり着きやすい構成にする必要があった
- 既存の情報資産を活かしながら、公開後も更新しやすいサイトへ見直す必要があった
- 駐車場情報の掲載だけでなく、オーナー様の集客サポートにもつながる役割が求められた
- 更新作業のたびに外部ベンダーへの依頼が必要だった
- バナー広告の差し替えや掲載調整を柔軟に行える運用環境が求められた
GBSの支援内容
GBSでは、WordPressを活用したサイト制作だけでなく、既存データの取り込みやプロジェクト管理まで含めて支援しました。
- CMS(WordPress)によるサイト制作
- 既存データの取り込み対応
- プロジェクト管理と進行支援
特に重視したのは、既存の情報資産を活かしながら、運用しやすい形へ無理なく移行することです。
この事例で実現したこと
今回のリニューアルにより、札幌の月極駐車場検索サイトを、利用者にとって探しやすく、運営側にとって更新しやすい形へ改善しました。
- 既存データを活かしながら新サイトへ移行した
- WordPressにより更新しやすい運用環境を整え、内製化を実現した
- 既存データの取り込みまで含めてスムーズな立ち上げを支援した
- バナー広告の差し替えを柔軟に行える運用環境を構築し、運用面・収益面の改善に貢献した
- 駐車場オーナー様の集客サポートにもつながるサイトへ改善した
このような企業におすすめです
- 既存サイトや既存データを活かしながらリニューアルしたい企業
- 公開後も自社で更新しやすいWebサイトへ見直したい企業
- 利用者の探しやすさと運営側の使いやすさを両立したい企業
- 制作だけでなく、移行や進行管理までまとめて相談したい企業
GBSからのメッセージ
Webサイトのリニューアルでは、見た目を整えるだけでなく、既存の情報資産をどう活かし、公開後の運用をどう続けやすくするかが重要です。
GBSでは、WordPressを活用したサイト制作、データ移行、運用を見据えた設計まで、目的に合わせて支援します。
WordPressでのサイト改善や既存データを活かしたリニューアルをご検討中の方へ
GBSでは、WordPressを活用したサイト制作、既存データの取り込み、公開後の運用を見据えた設計、プロジェクト推進に関するご相談を承っています。
現状サイトの整理から、リニューアル方針の検討、移行準備、公開後の運用設計までお気軽にご相談ください。





